神のクロニクルを生きる」
先週末にサクラメント郊外のみくにレストランで、ミニストリーの1
5周年感謝記念会のバンクイットを持ちました。15年という短い歴史
ですが、不思議に神のクロニクルである歴代誌を思い起こすことになり
ました。神のクロニクルからみたらミニストリーの15周年はほんの一
瞬の瞬きに過ぎません。それでもミニストリーとそこで関わっている人
にとって、このひとひらの雪片のようなクロニクルも神のクロニクルの
一部、あるいはその続きとも言えるのだろうと思わされました。
「アダム」(1:1)から始まる歴代誌は神の歴史です。その延長
でことが起こっているのです。「わが神よ。あなたは、このしもべの耳
にはっきり、しもべのために家を建てようと言われました。それゆえ、
このしもべは、御前に祈りえたのです」(17:25)というダビデの
ことばに惹かれました。ミニストリーを始めよという神からの導きを確
信しました。それでまさに「祈りえたのです。」待つことができたので
す。期待することができたのです。信じることができたのです。感謝す
ることができたのです。
フォレストヒルというこの先は何処に通じていないという山のなかの
小さな街に、17年前家族で東京から移り住みました。まさに世界の端
に追いやられました。そこで出会った教会の人たちがミニストリーを受
け止めてくれました。それからサクラメント郊外でレストランを始めて
いた荒井牧師とその家族に会いました。アメリカの教会が宣教活動とし
て受け止めてくれました。サンフランシスコ郊外に関わりができまし
た。そして太平洋を逆に渡り、日本に広がり、シンガポールにまで伝
わっていきました。
カリフォルニアのそれぞれのところで関わった人たちが来てください
ました。妻のルイーズも参加できました。義樹は予定通りの参加でした
が、シカゴから瞳が大きなお腹を抱えながらサプライズで来てくれまし
た。30数名の集いになりました。おいしいお寿司を一杯いただきまし
た。スライドショウもありました。何名かの方のスピーチをいただきま
した。子供たちふたりとも思いを語ってくれました。和やかな時をいた
だきました。
参加してくださった方々のことを思い観ていたときに、それぞれに大
変なクロニクルがあることを知らされました。この春に癌で奥様を亡く
された牧師、昨年脳腫瘍で大手術をされた青年とその奥様、この春に交
通事故にあってそのままなくなってしまうのではないかと思った90歳
になるご婦人、仕事を失った方、この2年のうちに結婚をされた若い
カップル、そのような方々と関わりながらミニストリーが展開されてい
るのです。ミニストリーだけのクロニクルではないのです。ミニスト
リーはそのような人たちのクロニクルと交差しながら前進しているので
す。交差しながら神との接点を確認しているのです。
歴代誌をもう一度じっくり読んでみて、とても人間味のある書物であ
ることが分かりました。歴代誌ですから出来事がただそのまま記述され
ているように思うのですが、そういう面を持ちながら、イスラエルのた
めのための神の特別の計らいを自分たちに納得できるように書いている
のです。結局自分たちに都合のように書いているのです。それでいいの
です。
この15周年記念会を持つことにためらいもありました。しかし持っ
たことで、ミニストリーのクロニクルも神のクロニクルに何らかのかた
ちで繋がっていることを確認しました。そのためにいままでの歩みを整
理することができました。記憶をそれぞれの棚に納めることができまし
た。そしてさらに参加してくださった方々、ミニストリーにいままで関
わってくださった方々も同じように自分たちのクロニクルを整理するこ
とに役立つならば、ミニストリーの存在意義があるのだろうと思わされ
ています。